文化、社会、国際交流の分野で著しく貢献した人を顕彰する令和5年度の「アカデミア賞」(一般社団法人・全国日本学士会主催)の授賞式が1月27日、京都市内で行われました。
この「アカデミア賞」の【文化・社会部門】で、大橋 力(文明科学研究所長、芸能山城組組頭、芸術家)が受賞しました。
【授賞理由】
氏は、インターネットの普及等によって情報が環境化する現在にはるか先立つ1980年代に「情報環境」という概念を世界で初めて提唱し、知覚を超える高周波を含む音が脳を活性化する「ハイパーソニック・エフェクト」の発見などを通じて、メディア情報環境と脳との適合性について科学的にアプローチする道を拓いた。現代社会が抱える問題を先取りし、独創的な新学際領域の開拓をもって、文科・理科の壁をこえ学術・技術・芸術を一個の人格のなかで統合した業績は、世界的に高く評価されている。
以上のように、氏の顕著な業績、並びに高い人格、識見を鑑みて、アカデミア賞を授与するに相応しいものと認めた。
なお、同氏の功績が文化及び社会の分野に及んでいるところから、文化・社会部門での選出とした。
【記念講演】
授賞式に続き、大橋による「学術・技術・芸術が分化しないアプローチとハイパーソニック・エフェクトの発見」と題した記念講演が行われました。講演のなかでは、ハイパーソニック・エフェクト発見のきっかけとなった、芸能山城組の作品『輪廻交響楽』の、同じマスターテープから作られたCDバージョン(= 高周波を含まない)とLPバージョン(= 高周波を含む)の聴き比べがあり、両者の音質の歴然たる違いに感嘆の声が上がりました。